東京今日会




  4月26日、千 宗室家元、淡交会理事の伊住公一朗氏、伊住禮次朗氏、今日庵調査役・淡交会理事の大谷宗裕氏が出席され、築地の新喜楽において東京今日会(会長:牛尾治朗 ウシオ電機株式会社代表取締役会長)が開催されました。
  今日会は、地元の政・財・文化・芸術・宗教等各界の主な方々で構成される茶道の愛好者・数寄者の集まりで、茶道を通じて地域文化の振興に貢献することを目的に各地で活動しています。今回の東京今日会には福田康夫元内閣総理大臣、自民党幹事長の石原伸晃氏、塩崎恭久元内閣官房長官、小坂憲次元文部科学大臣、中曽根弘文元外務大臣など衆参両院議員方や今日庵老分、財界関係者など35名が出席されました。

  会場に到着された出席者方はまず薄茶を一服喫され、午後6時35分に今日会が開会。冒頭、3月11日に発生した東日本大震災で亡くなられた方のご冥福を祈り、黙祷が捧げられました。続いて新入会員の井上善雄氏が紹介された後、牛尾会長が講話。『菜根譚』より「淡より発して濃となり、厳より出でて寛となる」を引かれ、経営者としての人間関係の心得を説かれるとともに、自らを律することのできる人間同士が連帯していくことの重要性について述べられました。
  続いて家元が講話。ご自身にも縁の深い東北地方への思いを語られ、これから夏に向けて電力供給が逼迫することが懸念されていることについて、「今年の夏は厳しい状況になると思われますが、“涼味”は、与えられるものではなく自分達で見つけるものです。私も、より涼しげな花や涼しそうな響きの掛軸などで“涼味”を探し、私たちが本来持っている筈の工夫をもう一度勉強させていただきたいと考えています。そのような工夫を重ねることで、様々な問題に対して自分達の等身大の対応が出来るのではないかと思います」と話されました。
  また、この度の今日会には故伊住宗晃宗匠の次男・伊住禮次朗氏が初めて出席し、家元が会員方に紹介されました。

  その後、本庄八郎今日庵老分の発声で乾杯。出席者方は和やかに親睦を深められ、小坂元文部科学大臣の中締めでお開きとなりました。

牛尾会長講話 家元講話


本庄老分の乾杯