宗旦忌

―千 宗旦居士の遺徳を偲んで―

令和元年11月19日(火)、宗家三大忌のひとつである宗旦忌が営まれ、国内外から約400名の同門社中が参列しました。  　千家三代・元伯宗旦居士(1578〜1658)は、利休居士、少庵居士より続く侘び茶を大成され、今日庵や又隠を建てるなど裏千家の礎を築かれました。

午前8時50分、平成茶室「聴風の間」において千 玄室大宗匠の挨拶により開式。千 宗室家元がお茶湯の儀を厳修し、大宗匠が四弘誓願を唱えるなか、千 敬史様が宗旦居士画像の前に一碗を供えました。参列者一同は宗旦居士の遺徳を偲んで静かに合掌しました。

続いて家元が練られた濃茶を敬史様が取り次ぎ、嶋村裕吏氏(淡交会参事補・大阪西支部副支部長)、ラリー・ティスコニア・宗橋氏(淡交会サンフランシスコ協会幹事長)、上山雅正氏(淡交会特別参事・愛知第二支部副支部長)、映画監督の中島貞夫氏をはじめとする参列者代表が順服。伊住宗陽様、伊住禮次朗様がお運びをしました。  　また、伝来の茶壷に詰められた今年の新茶が上林春松家より届けられ、利休御祖堂に供えられました。

お茶壺道中

式場では引き続き名誉師範親授式が執り行われ、大宗匠、家元より永年にわたり斯道に精進された21名の方々に「名誉師範」の称号が授与されました。

その後、直門による手向けの七事式(貴人清次花月之式、壺荘付花月之式、且座之式、平花月之式)が行われました。

貴人清次花月之式(直心会)	壺荘付花月之式(志倶会)

且座之式(修竹会)	平花月之式(日曜稽古・すみれ会)

平成茶室「看月の間」では、この度の宗旦忌のために取り合わされた道具が展観されました。

茶道会館の本席では千 容子家元夫人、伊住弘美様ら夫人方が参列者をもてなし、宗旦居士ゆかりの銀杏(ぎんなん)餅にて一服が呈されました。また、裏千家学園に副席、茶道研修会館に協賛席(志倶会担当)が設けられました。

本席(茶道会館)

副席(裏千家学園)	協賛席(茶道研修会館)