第92回夏期講習会(第1班)
暑さも糧に修道に励む


  7月6日より7日間、宗家において第92回夏期講習会が開講され、全国より同門66人が受講しました。明治44年、学校茶道指導者のためにと十三代圓能斎宗匠が始められたこの講習会は、梅雨から盛夏へと移ろう暑さの中、1週間の充実した修練が重ねられます。




  初日午前9時より、茶道会館において開講式が行われました。
  挨拶された千 玄室大宗匠は、「1週間、茶三昧の妙味を味わってください。普段よりは厳しく自分を律し、瞬間を捉えて修道に励んでください」と受講者を激励されました。
それを受けて、富本宗牧氏(淡交会沖縄支部)が誓いの言葉を述べ、早速講習が始まりました。


大宗匠挨拶 誓詞を受けられる大宗匠


  開講式の後、受講者は班ごとに分かれて講習を受講。お辞儀の仕方、割り稽古から始められ、日を追って小習事、四ヶ伝、七事式、真台子まで。受講者たちは、基本の所作を繰り返しながら流れる汗も糧にして皆真剣に取り組んでいました。




  講習期間中には、大宗匠、家元講話が行われたほか、課外講座として、早朝坐禅、十職による講義(大西清右衛門氏、黒田正玄氏)、さらに大徳寺拝観が盛り込まれました。


大宗匠講話(6日):一碗にこめる茶の心を説かれました。


家元講話(7日、11日):点前に臨む心構え、玄々斎宗匠の業績など、修道の学を分かりやすく。


  12日午後3時より、閉講式が執り行われました。千 宗室家元より栗山宗正氏(千葉県支部)に修了証を、秋山宗春氏(小田原支部)に学校茶道教授者適格証を授与。
  家元はご挨拶で、「ここで修道したことは皆さん方の将来の自信となるでしょう。また、いつの日か鮮明に見えてくるものがあるはずです」と労いとはなむけの言葉を贈られました。
  新開宗節氏(熊本支部)が感極まりながら答辞を述べ、宗家への謝辞とともに一層の修道を誓っていました。


修了証授与 学校茶道教授者適格証授与


答辞を受けられる家元