平成28年丙申歳 今日庵東京初釜式




  平成28年丙申歳の今日庵東京初釜式が、京都に続いて1月16日より東京都新宿区市谷加賀町の裏千家東京道場において始まりました。

  式場の「咄々斎」は、正親町天皇の御宸翰、伝来利休端ノ坊写 仙叟在判の竹花入に椿と鶯神楽、結柳、春日台に神鈴という嘉例のしつらえで、賀客方を迎えました。
  初日午前9時30分からの第一席には、安倍晋三内閣総理大臣、福田康夫元内閣総理大臣、鳩山由紀夫元内閣総理大臣、菅直人元内閣総理大臣、高村正彦元外務大臣、河村建夫元官房長官、塩崎恭久厚生労働大臣、高市早苗総務大臣、石原伸晃元自民党幹事長他、多数の衆参両院議員や今日庵老分方など62名が席入りされました。

  千 宗室家元が「福禄寿三ツ重茶碗」に練られた濃茶を千 敬史様が正客の安倍総理に取り次がれると、安倍総理はゆっくりと服され、「元気が出るようです」と感想を述べられました。安倍総理の地元・山口の萩焼についてなど和やかな会話が交わされるなか、連客方も年初めの一碗を順服されました。また、式場では伊住公一朗様、伊住禮次朗様はじめ宗家方がお運びをされました。






  続いて千 玄室大宗匠はじめ宗家方が揃って挨拶され、家元は「おかげさまにて、本年で大宗匠は93歳、私が還暦を迎えます。次代を担う若い人たちに文化力を手渡し、日本が美しい姿で続いていくよう努めてまいりたいと存じます」と述べられました。




  初日は、国会議員、行政・経済・文化など各界知名士、各国大使・公使、寺社関係者、裏千家同門など約500名が来庵されました。
  「翔鳳の間」に設けられた祝膳席では、家元夫人、千 万紀子様はじめ夫人方が賀客方をもてなされました。






  また、東京道場2階に薄茶席が設けられ、賀客方は新年を寿ぐ取り合わせで一碗を楽しまれました。
  東京での初釜式は1月19日まで4日間にわたって催され、約2400名の方々が来庵される予定です。