大宗匠、大分県立図書館にて講演


  平成29年8月17日(木)、大分市の大分県立図書館において「古典の日推進講座」が行われ、講師として千 玄室大宗匠が「茶の湯に出会うとき〜次代を担う若者に願うこと〜」と題した記念講演をされました。

  平成24年に「古典の日に関する法律」が公布・施行され、毎年11月1日が古典の日と定められました(大宗匠は「古典の日推進よびかけ人」)。大分県立図書館では平成26年度より、県民が広く古典について関心と理解を深め古典に親しむことができるよう「古典の日推進講座」を開設し、年間を通して多くの著名人の講演会を開催しています。

  当日は塩川也寸志館長の開会挨拶の後、ステージ上にて県立大分西高等学校茶道部による点前が披露され、大宗匠をはじめとする客方が一碗のお茶を楽しみました。




  その後、講師として大宗匠が改めて登壇。古典について、「若者は古いものに興味を示さない傾向にあります。しかし今を生きる我々には、いにしえの方々が紐解いてこられた古典を、後世に受け継いでいく重要な役割があります。『国際人』とよく言われますが、まずは自国の歴史や文化を理解してこそ真の国際人となっていくのです」と話され、「今『もてなし』という言葉を軽々しく使う方が多いですが、本来の語源を理解し、一碗のお茶を勧めあう茶の湯の精神で、この素晴らしい国 日本を守っていきましょう」と参加学生に語りかけられました。