大宗匠 歴史文化都市シンポジウムにて基調講演


  平成29年4月28日(金)、大阪府堺市にて「堺市・金沢市・高松市 歴史文化都市シンポジウム 〜茶道と歴史文化のまちづくり〜」が開催され、千 玄室大宗匠が「茶の心 〜ピースフルマインド〜」と題して基調講演をされました。

  堺市は千 利休居士の出身地であり、中世には町衆が治める自由都市として繁栄、現代も歴史文化の香る都市として発展を続けています。この度、同じく茶道の精神が息づく千家ゆかりの都市、金沢市と高松市との交流を深め、さらなる地域活性を図るべくシンポジウムが開催されました。
  シンポジウムに先立ってさかい利晶の杜にて催された茶会では、大宗匠をはじめ、竹山修身 堺市長(堺支部顧問)、山野之義 金沢市長(石川支部顧問)、大西秀人 高松市長(高松支部顧問)並びに各市関係者に、淡交会堺支部による一碗が振る舞われました。大宗匠はさかい利晶の杜 千利休茶の湯館名誉館長を務めています。




  茶会後、シンポジウムは同市にあるホテル・アゴーラ リージェンシー堺にて開催。主催者である竹山市長、前田寛司 堺商工会議所会頭による挨拶の後、大宗匠が登壇。茶の湯を通して自身に起きた最近の出来事を、千家の歴史に触れながら紹介され、「今の日本は、情の文化を忘れ『もったいない』や『有り難い』という心を無くしかけています。本日お集まりの千家ゆかりの都市 各市長様や関係者の皆様が、一碗のお茶をもって『言葉の情』や『行いの情』で心を養い、日本の素晴らしい情の文化を広め、訪れる方々に接していただければ、素晴らしい町が創造され、さらなる都市魅力を創造・発信できるのではないでしょうか」と結ばれました。




  基調講演後、狭間惠三子 堺市副市長をコーディネーターに、竹山市長、山野市長、大西市長、宗田好史 京都府立大学副学長が「歴史文化資源とまちづくり」のテーマのもとパネルディスカッションを開催。400名を超える参加者がまちづくりを考える一日となりました。