大宗匠、「古典の祭典2016」にて講演


  平成28年11月1日(火)、京都市中京区にある京都市生涯学習総合センター(京都アスニー)にて「古典の日記念事業 古典の祭典2016」が催され、同センター所長を務める千 玄室大宗匠が「和魂漢才の心」と題して基調講演をされました。




  講演は午前10時半から行われ、大宗匠は、日本では古来より外国との交流を通して多くの技術や知識を学び、それらを独自の形で吸収してきた歴史を『古事記』や『日本書紀』、『万葉集』、『源氏物語』を触れながら解説。さらに、日本は物を分け合うことや互いに慮ることに重きを置いてきた「情(なさ)けの国」であると述べ、「連綿と受け継がれてきた『和魂漢才の心』を自覚し、他者のために役立てることが、これからの国際社会を生きる日本人に求められるところです」と語られ、集った450名の聴講者は熱心に耳を傾けました。




  講演後には平安雅楽会による雅楽の特別公演、午後からは上横手雅敬氏(京都大学名誉教授)による『平家物語』についての講演と、荒尾 努氏(平曲弾き語り奏者)による平曲の演奏がありました。
  また、同会場にはアスニーアトリエ(生涯学習講座)で講師を務める鈴木宗博氏(淡交会京都北支部)による茶席が設けられ、参席者に心尽くしの一碗が呈されました。