千 玄室大宗匠、第85回日本整形外科学会学術総会文化講演




  5月19日(土)、京都市の国立京都国際会館において第85回日本整形外科学会学術総会が開催され、千 玄室大宗匠が「おもてなしの心 ―診療におけるヒント―」と題して文化講演に臨まれました。




  午後1時40分、久保俊一会長による紹介の後、演台にすすまれた大宗匠は、「飽衣飽食の時代だからこそ、一碗のお茶を静かに飲むことが心の落ち着きにつながるのではないでしょうか。そして、お茶の味というものは口に入れてすぐに分かるものではありません。お茶の味は舌の先ではなく、舌の奥で味わってください」と話されました。また、茶の歴史や効能にふれられ、「互いの心がリラックスすることのできる茶道の精神は、医師と患者はじめ様々な人間関係においてお役に立つものと存じております」と結ばれると、約1200名の参加者から大きな拍手が贈られました。

  会館敷地内の茶室「宝松庵」には今日庵席が設けられ、海外からの参加者を中心に一碗が呈されました。また、英語による茶道の説明も行われ、日本文化に触れる貴重な機会となりました。