千 玄室大宗匠 亀岡中学校で講義
心に伝わるお話に御礼の手紙




  10月18日、亀岡市立亀岡中学校(木村義二校長)で道徳の公開授業を行われました。
  これは優れた知識を有する各界著名人を講師として派遣する京都府教育委員会の「京の子どもへ夢大使派遣事業」の一環。当日は、同中の全校生、近隣の三小学校の6年生をはじめ、栗山正隆亀岡市長、上田正昭京都大学名誉教授ほか多数の来賓、保護者や一般市民、約1000人が受講しました。






  大宗匠は「お茶の心」と題して、礼に始まり礼に終わる茶道を紹介、ご自身の戦争体験から互いに信じ合う心の大切さや平和の尊さを強調され、「家庭や学校など身近な生活において、おはよう・有難う・おやすみなさい、と気持ちよく挨拶し、優しい心を育んでほしい」と語りかけられました。




「千 玄室先生、ありがとうございました」

  講演後、講演を聴いた小中学生から大宗匠宛てに、御礼の気持ちを込めた感想文が多数寄せられました。〔一部を抜粋して紹介します〕
《小学生より》
友達と意見があわなかったとき、ついムキになりがちですが、そんなときこそ視野をひろげないといけないと思いました。
『平和』とは、まずはお互いに信らいし合う事が大切なのだと初めて知りました。チャレンジ精神をわすれずにこれからもがんばります。
平等にするという事、そうしようとするために私は動けると分かりました。まず、学校を平等に平和にしていきます。誰かが分かろうとしてくれるまで動きます。
私には足りないものがたくさんある事に気づきました。…今からたくさんの人々とふれ合いながら少しずつ足りない部分をうめていこうと思います。
《中学生より》
家族や友達に、「おはよう」「おやすみ」この一言をかけるだけでも平和になっていくのだということも分かりました。まず、今自分に出来る事から始めていきたいし、それをたくさんの人に伝え、広めていく事も大切なんだと思いました。
世界の事を知らないのに物資やお金を送って満足していてはいけないと思います。…これから世界の事を知り、自分にできる事からやっていきたいと思いました。
今日の話を聞いて、自分の心の小ささに気づきました。日本から見た世界じゃなくて、世界から見た日本だと思えば、自分はとても貴重な体験を毎日しているんだなぁと思いました。
今私達日本人は、水もきれいで、自然豊かで、お金さえ出せば何でも買える日本に住んでいます。…でも最近では、日本のよさを見つけずに外国のよさだけを感じている人も中にはいると思います。私達は、家族とか身近な人に少しでも、今日先生から学んだことを伝えて、少しでも平和な国、地球になってほしいです。

  大宗匠の豊富な経験と茶道精神に裏づけされたお話は、次代を担う若い世代の心に確かに届いたようです。