京都大学心茶会60周年

千 宗之若宗匠が記念講演


  12月8日、京都大学心茶会60周年記念講演会が開催され、千 宗之若宗匠が特別講演をされました。
  心茶会は昭和16年、茶道を学びたいという京都大学学生有志が集まり、裏千家14代・淡々斎宗匠と久松真一京大文学部教授の指導で発足。昭和36年の創立20周年の折、久松氏によって起草された「心茶の要諦」には「茶の湯の末に走ることなく、日本独自の総合文化創造としての佗茶道の真髄を堅持し、人間の体質改善と文化創造に精進鍛錬すること」という同会の目的が明記されています。その活動は、点前稽古と坐禅及び茶道古典の研究を中心に据え、現在は週2回の接心会(坐禅と点前稽古)を行っています。
  昨年、創立60周年を迎え、「茶道の将来を語り合う」と題する講演会は、若宗匠による特別講演と、パネルディスカッションの二部構成で、21世紀の心のあり方を考えようというもの。
  登壇された若宗匠は、「禅の心 茶の心」の演題で、茶道と禅の関わりから説き起こされ、坐禅による心身の鍛練とともに、点前の稽古を通じて経験の大切さを認識してほしいと語られました。



講演される千 宗之若宗匠

会場の京大会館