伊住宗匠 泉佐野市で講演


  伊住宗晃宗匠は、11月13日、大阪府泉佐野市で講演されました。市役所に隣接する泉の森ホールにおいて開催された特別文化講演会(主催:泉佐野経済クラブ・泉佐野商工会議所・(財)泉佐野市文化振興財団)の講師として登壇され、「守破離ー茶の湯における伝統と革新」をテーマに約1時間半のご講演。会場には泉佐野市民はじめ茶道愛好者ら100人を超える聴講者が詰めかけました。

利休道歌の
    「規矩作法りつくしてるともるるとても本を忘るな」を軸に
(守=基本、破=応用、離=自分自身のオリジナリティー、本=侘び茶の精神)

  講演は、千 利休の生涯をたどりながら「村田珠光、武野紹鴎から利休へと続く茶の湯の流れの中で、利休が求めた茶の革新性は、空間・時間を縮めたことであり、それが現代の小間の茶室・茶事へと伝えられているものです」とし、晩年には誰にも真似できない極みに到達した利休の世界、引き継がれた侘び茶の系譜、裏千家歴代家元の業績を丹念に検証されました。利休から15代千 宗室家元まで連綿と続く道統の足跡の中に、繰り返される守・破・離が浮かび上がり、「その歩みはまさしく革新であったと思います」と結ばれました。茶道への深い考察を分かりやすく説かれたお話に、聴講者らは時折メモの手を進めながら熱心に聴き入っていました。


泉の森ホール外観

会場入口の案内


講演される伊住宗匠 熱心に聞き入る聴講者