唐招提寺献茶式
―伊住宗陽様奉仕―


  令和元年9月13日(金)、奈良市の唐招提寺において、千 宗室家元のご名代、伊住宗陽様奉仕による献茶式が執り行われました。




  唐招提寺は南都六宗の一つである律宗の総本山です。唐から来日した鑑真和上が、天武天皇の皇子・新田部親王の旧宅地を朝廷より下賜され、天平宝字3年(759)に修行道場を開いたことに起源します。
  同寺では例年、中秋の名月にあたる日の夕刻より「観月讃仏会」法要が営まれ、これに合わせ、献茶式は夕方6時から開始されます。また、この日は国宝指定の金堂をはじめ開山堂や鑑真和上の御廟などが特別に開放されることから地域の方や多くの観光客が訪れます。




  午後6時、宗陽様は金堂内の点前座につき、多くの参列者が見守る中、濃茶二碗を謹点し、本尊である廬舎那仏坐像と名月に捧げました。
  なお、献茶式に際して、奈良支部(筒井寛昭支部長・東大寺別当)担当の薄茶席が礼堂に設けられ、参列者に一碗が呈されました。