平成27年7月16日(木)、八坂神社(京都市東山区)において、祇園祭の祭礼の一つ「祇園・八坂神社献茶式」が執り行われ、千 宗室家元が奉仕されました。
同社は、平安京に都が移される以前、斉明天皇2年(656)に創祀されたと伝えられ、素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神を主祭神とし、日本各地から広く崇敬を集め、全国に約3千の分社を数えます。慶応4年(1868)5月、維新政府の神仏分離政策により、名称が祇園社(或は祇園感神院)から八坂神社に変わりました。
同社の祭礼・祇園祭は、貞観11年(869)都を中心に全国に疫病が流行したとき、平安京の神泉苑に当時の国の数と同じ矛66本を立て、祇園社から神輿を送り、御霊を鎮め、疫病退散を祈ったのがその始まりで、神仏分離までは「祇園御霊会」と呼ばれていました。
祇園祭に際して、昭和21年から祇園祭献茶会の主催で「祇園さまの御献茶」が始まり、今では、裏、表の両千家が交互に奉仕する祇園祭宵山の恒例行事となりました。
午前9時、家元は、家元夫人、敬史様、万紀子様、伊住弘美様、公一朗様、大谷宗裕様を伴われて、本殿に進まれ、点前座に着座。献炭の後、霊水「八坂の神水」をもって濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神に捧げられました。 |