嚴島神社献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  平成26年11月21(金)、嚴島神社(広島県廿日市市)において、千 宗室家元の奉仕による献茶式が執り行われました。
  同社は、推古天皇即位元年(593)に佐伯(さえきの)(くら)(もと)により創建されたといわれ、嚴島全体が神の島と崇められていましたので、陸地をはばかり潮の満ち引きするところに社殿が建てられました。
  久安(きゅうあん)2年(1146)安芸守(あきのかみ)に任官した平清盛が、平家一門の守護神として同社を尊崇したことにより壮麗な寝殿造りの社殿となりました。幾度もの災害によって社殿は損壊しましたが、そのつど建替えられ清盛(ぞう)(たい)当時の姿を今に伝えているとされます。ご祭神は(いち)杵島(きしま)(ひめ)(のみこと)()(ごり)(ひめ)(のみこと)湍津(たぎつ)(ひめ)(のみこと)の三柱の女神で、海上交通安全の神、伎芸の神として信仰をあつめています。
  午前9時30分、家元は能舞台に進まれ、点前座に着座。千 敬史様、千 万紀子様、伊住公一朗様はじめ多くの参列者の見守る中、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神に捧げられました。




  献茶式に際して、本社祓殿(ほんしゃはらいでん)に広島第一支部(篠原康次郎名誉支部長・加計正弘支部長)参与担当の拝服席、岩惣遊仙閣に松宮宗松氏(広島第一支部元幹事)担当の濃茶席、朝坐屋(あさざや)に中曽宗成氏(広島第二支部監事)担当の薄茶席、(まろうど)神社(じんじゃ)祓殿に増田宗重氏(広島第一支部)担当の立礼席が設けられ、淡交会理事の橋本宗利氏(広島第二支部支部長)をはじめとする参列者に一碗が呈されました。


濃茶席(松宮宗松氏担当) 薄茶席(中曽宗成氏担当)


立礼席(増田宗重氏担当)