園城寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  平成26年10月31日(金)、園城寺(おんじょうじ) (滋賀県大津市)において、天台(てんだい)寺門宗(じもんしゅう)宗祖(しゅうそ)智証(ちしょう)大師(だいし)円珍(えんちん)の生誕1200年慶讃(けいさん)大法会(だいほうえ)中日(ちゅうにち)(てい)()大曼荼羅(だいまんだら)()に、千 宗室家元の奉仕により献茶式が執り行われました。
  天台寺門宗総本山の同寺は、正式には(なが)等山(らさん)園城寺(おんじょうじ)と称しますが、天智・天武・持統の三天皇が産湯に使われたという霊泉(三井の霊泉)のあることから「御井(みい)の寺」といわれ、智証大師がこの霊泉を三部(さんぶ)灌頂(かんじょう)の法水に用いたので「三井寺」と呼ばれるようになりました。
  智証大師は、現在の香川県の生まれで、母は弘法大師空海の一族佐伯氏の出身です。幼少より神童として知られ、15歳で比叡山延暦寺に入り修学に励み、40歳で渡唐し帰国後第5代天台(てんだい)座主(ざす)に進み、園城寺(三井寺)を天台別院として再興しました。
  午前11時、家元は家元夫人、千 敬史様、千 万紀子様、伊住公一朗様、伊住禮次朗様と共に国宝の金堂に入られ、点前座に着座。濃茶一碗・薄茶二碗を謹点、ご本尊弥勒菩薩(みろくぼさつ)黄不動明王(きふどうみょうおう)と智証大師に捧げられました。




  献茶式に際して、山内(さんない)(こう)浄院客(じょういんきゃく)殿(でん)に北野宗道氏(滋賀支部参与)担当の本席が、微妙寺(びみょうじ)書院に滋賀支部(橋宗治郎名誉支部長・河本英典支部長)担当の副席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


本席(北野宗道氏担当) 副席(滋賀支部担当)