大聖院献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  10月27日、大聖院(広島県廿日市市)において、千 宗室家元の奉仕による献茶式が執り行われました。
  真言宗御室派の大本山である同院は、空海が宮島に渡り弥山(みせん)の上で修行して大同元年(806)に開基したのが始まりです。十一面観世音菩薩をはじめとする数々の観音菩薩のほか、不動明王、三鬼大権現、七福神、一願大師など多数の仏像が祀られていることで知られています。不動明王をまつる霊火堂にある「きえずの火」は、806年に弘法大師が100日間の求聞持(ぐもんじ)の修行を行って以来、1200余年も消えることなく燃え続けており、広島平和記念公園の「平和の灯」のもと火にもなっています。
  午前10時、家元は鳥羽天皇の勅願道場として創建された本堂に入られ、濃茶・薄茶二碗を謹点、十一面観世音菩薩へ捧げられました。




  献茶式に際して、客殿に山脇宗静氏(広島第二支部監事・特別参事)担当の濃茶席、信徒会館に向井宗伊氏(広島第一支部副幹事長)担当の薄茶席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


濃茶席 薄茶席