中宮寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  奈良県生駒郡斑鳩町の中宮寺において、4月20日、千 宗室家元の奉仕による献茶式が執り行われました。
  聖徳太子が生母・穴穂部間人あなほべのはしひと皇后のために建立したと伝えられる同寺は法隆寺夢殿の東に位置する聖徳宗(しょうとくしゅう)(あま)門跡(もんぜき)寺院(じいん)で、太子の(みや)()であった斑鳩宮(いかるがのみや)を中心に、西の法隆寺と対称の位置に建てられました。同寺は戦国時代の戦火により焼失し、再建が叶わない状態が続きましたが、江戸時代になり後伏見天皇の皇孫皇女が復興され、以後門跡尼寺として今日に至っています。
  午前10時、家元は夫人とともに本堂に入堂され、本尊前に設えられた点前座に進み、濃茶・薄茶二碗を謹点、国宝如意(にょい)(りん)観音像(かんのんぞう)半跏思(はんかし)惟像(ゆいぞう))に手ずから捧げられました。




  献茶に際して、本殿奥御殿に奈良支部(松久保秀胤支部長)担当の本席が、本殿広間に上田宗寿氏(京都西支部参与)、鳩和(きゅうわ)殿(でん)聖光(せいこう)(あん)に河原宗孝氏(東京第八北支部幹事長)による副席が設けられ、参列者に一碗を呈しました。


本席(奈良支部担当)


副席(上田宗寿氏担当) 副席(河原宗孝氏担当)