竹生島神社献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―




  秋のやわらかな日ざしに包まれた11月2日、琵琶湖八景にも数えられる湖北の名所竹生島にある竹生島神社にて、千 宗室家元奉仕による献茶式が厳修され、千 玄室大宗匠の招待により、地元滋賀をはじめ近隣支部より約200人が参列。

  同社のご祭神は、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)・宇賀福神(うがふくじん)・浅井比売命(あざいひめのみこと)・竹生島竜神。平安時代の延喜式にもその名が見られる古社であり、都久夫須麻(つくぶすま)が神社名の由来です。竹生島は周囲約2キロメートルの小島ですが、謡曲「竹生島」で有名。神社に隣接する宝厳寺とともに古くから人々の信仰を集めてきました。

  家元は、湖東対岸の長浜港より入島。午前10時30分、国宝の本殿において濃茶一碗を謹点し、ご祭神に捧げられました。





  献茶式に際して、湖面を見渡せる常行殿に滋賀支部(河本英典支部長)担当の薄茶席が設けられ、参列者は湖上を渡る風が季節の深まりを感じさせる竹生島で、ゆったりと一碗を味わっていました。

薄茶席