筥崎宮献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―


  5月25日、福岡市にある筥崎宮にて、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われました。
  同宮は延喜21 (921) 年に醍醐天皇の勅願で社殿を建立し、923年に現在の地に遷座したと伝えられています。表参道が港へと続く同宮は、海外との交流の門戸として重要な役割を果たし、蒙古襲来のおりには、神風を起こし困難に打ち勝ったことから、「厄除・勝運の神」としても有名です。日本三大八幡宮に数えられ全国より崇敬を集め、玉取祭や放生会大祭などの神事が行われ、広く親しまれています。

  午前10時、神官の先導で拝殿に進まれた家元は、濃茶・薄茶二碗を謹点し、ご祭神の応神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、玉依姫命(たまよりひめのみこと)に捧げられました。




  献茶式に際して、筥崎宮清明殿にて飛松宗博氏(福岡支部幹事長)担当の濃茶席、福岡茶道会館にて豊嶋宗節氏(名誉師範・福岡支部監事)担当の薄茶席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


濃茶席(飛松宗博氏担当) 薄茶席(豊島宗節氏担当)





家元、福岡今日会で講話


  筥崎宮献茶式の当日25日午後4時30分より、ホテルニューオータニ博多において福岡今日会の第19回例会が開催され、家元が講話されました。
  開会前には、ホテル内茶室「清静庵」にて会員に一碗がふるまわれました。

  例会の席上で行われた講話で、家元は、人類が共有するDNAについて語られ、「身近な人間同士は、周囲の様々な情報に惑わされることなく、自身の目線をもって互いに歩み寄ることで関係性が築けるのではないでしょうか」と結ばれました。
  その後、別会場にて和やかに懇親会が催されました。



呈茶席 懇親会