円覚寺献茶式
五島美術館「鎌倉円覚寺の名宝」展にて
― 千 宗室家元奉仕 ―


  11月3日、東京都世田谷区の五島美術館において、千 宗室家元の奉仕により円覚寺献茶式が執り行われました。
  本年は、円覚寺開山の無学祖元禅師の示寂720年にあたり、同美術館で「鎌倉円覚寺の名宝」展を開催。重要文化財である「無学祖元坐像」が東京で初の開帳となった縁から美術館での献茶式となりました。




  神奈川県鎌倉市にある円覚寺は、弘安5(1282)年に北条時宗が禅を広めたいという願いと、蒙古襲来による殉死者を敵味方区別なく弔うために、南宋より無学祖元禅師を招いて創建。
北条氏をはじめ、朝廷や幕府より篤い信仰を受け、室町時代には日本の禅の中心的存在となり、五山文学や室町文化に大きな影響を与えました。

  午前9時、足立大進管長の先導で展示室内に特設された点前座に進まれた家元は、濃茶一碗を謹点、一山僧侶の手で無学祖元坐像に捧げられました。




  献茶式に際し、古経楼にて五島哲氏(今日庵老分・東京第六東支部支部長)担当の濃茶席、富士見亭に関東第一地区(内海倫地区長)担当の薄茶席が設けられました。


    濃茶席(五島哲氏担当)     薄茶席(関東第一地区担当)