鶴岡八幡宮献茶式
― 千 玄室大宗匠奉仕 ―

  天高く晴れ上がった10月19日、神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮において、千 玄室大宗匠による献茶式が執り行われました。
  「かながわ森林50選」の一つに数えられる緑深き中に鎮座する同八幡宮は、1063年(康平6年)に、源頼義が源氏の氏神として出陣に際してご加護を祈願した京都の石清水八幡宮(京都府八幡市)を由比ヶ浜にお祀りしたのが始まりです。その後頼朝が今の地に移し、鎌倉幕府の宗社として社殿が整えられ、以降武家の尊崇を集め国家鎮護の神として信仰は全国に広がりました。ご祭神は、応神天皇(おうじんてんのう)、比売神(ひめがみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)の三神。現在の本宮は1828年(文政11年)に江戸幕府11代将軍徳川家斉によって造営されたもので、近年修復が行われ国の重要文化財に指定されています。

  午前10時、神官の先導により本宮へ参進した大宗匠は、多数の関東地区の同門社中が見守る中、濃茶・薄茶の二碗を謹点してご祭神に捧げられました。




  献茶式に際して、酒心亭に奥野宗沙氏(鎌倉支部幹事長)担当の濃茶席、常陸席に伊東宗礼氏(鎌倉支部)の薄茶席、会館ホールには鎌倉支部学校茶道の立礼席が設けられました。



  濃茶席(奥野宗沙氏担当)



  薄茶席(伊東宗礼氏担当)



  立礼席(鎌倉支部学校茶道担当)