祇園・八坂神社 御献茶式

─ 千 宗室家元　奉仕 ─

7月16日、京都市東山区の八坂神社において、祇園祭御神事に伴う献茶式が千 宗室家元の奉仕で厳かに執り行われました。  　7月の京都を彩る祇園祭は、平安期の貞観11年（869）、疫病が流行り、その退散祈願のために祇園社（八坂神社）の御輿をかつぎ、鉾を立てたのが始まり。安土桃山期から江戸初期にかけて町衆の手で盛大に行われるようになり、山鉾の絢爛豪華さを今に伝えています。

この『祇園さまのお献茶』（主催・祇園祭献茶会）は、昭和21年に始まり、京都だけでなく、全国から茶道関係者が集まります。以来、裏千家と表千家が隔年で奉仕している祇園祭宵山の恒例行事となっています。  　この日、千 宗室家元は、千 容子夫人、伊住弘美夫人及び子息の公一朗さんを伴われ、本殿に着座。午前9時、裏千家同門社中をはじめ多数の茶道関係者らが見守る中、開式を告げる太鼓の音が境内に響き渡りました。  　家元は、献炭の儀に引き続き、コンチキチンの祇園囃子が鳴り響くなか、霊泉「八坂の神水」をもって濃茶、薄茶二碗を謹点され、ご祭神の素戔鳴命（すさのをみこと）、櫛稲田姫命（くしいなだひめのみこと）、八柱御子神（やはしらのみこがみ）に献じられました。

点じられた濃茶を神前に献じられる家元

家元より玉串奉奠、拝礼される宗家方	参進

コンチキチンと祇園囃子

茶席は境内各所に今日庵席をはじめ9席もの茶席が設けられ、約1000人が参会し、大いに賑わいをみせました。協賛席の1つである菓匠会の席では、今年のテーマを「和（やわらぎ）」とし加盟店がそれぞれに趣向をこらした菓子を出品し、見学者を楽しませました。

・ 拝服席	今日庵担当（常磐新殿2階）
・ 副席	三互会担当（常磐殿）、幽静会担当（中村楼）、大中会担当（美濃幸）
・ 協賛席	今日庵担当（瑶池軒）、淡交会京都支部担当（中村楼階下）、清園会担当（清々館）、 菓匠会担当（常磐新殿階下）、而妙会担当（万亭）

今日庵担当協賛席	菓匠会は「和」をテーマに菓子の展示

京都支部担当協賛席	清園会担当協賛席

幽静会担当副席	三互会担当副席