山王日枝神社 献茶式
─千 宗之若宗匠ご奉仕─
〜さわやかな初夏の佳き日に〜


  東京都千代田区永田町に鎮座する山王日枝神社において、晴天に恵まれた6月16日、千 宗之若宗匠ご奉仕による献茶式が執り行われました。

  同社は山水を司り、大地を支配する大山咋神(おおやまくいのかみ)を主祭神としており、鎌倉時代に秩父氏が近江坂本(滋賀県大津市)の日吉大社を勧進して創建。特に江戸城の鎮守として歴代将軍はじめ人々の崇敬を集めました。

  6月7日より「天下祭」の伝統を受け継ぐ山王まつりが始まっており、献茶式当日16日は最終日で、日本橋や八丁堀など氏子各地域ごとの町内神輿の連合渡御が行われました。

  当日、午前10時、神官の先導により、疫気を祓うといわれる茅の輪を潜られた若宗匠は、拝殿の点前座に着座され、同門社中が多数見守る中、献炭の後、濃茶・薄茶二碗を献点、ご祭神へ捧げられました。献茶に際し奉賛添え釜2席が懸かりました。神館葵の間において東京第八北支部参与・和泉宗智氏による円心席、神館高砂の間において東京第二西支部副支部長・川村耕太郎氏による立礼席、山王閣三階広間において直会席がそれぞれ懸かりました。また、献茶式終了後、恒例の嘉祥まつりの奉納が行われ、狭山茶業組合のお茶に加え、全国和菓子協会の嘉祥菓子が参列者に振舞われました。主な参列者は東京第三東支部支部長・石川利一氏、東京第四西支部副支部長・櫻井宗幸氏、及び関東第一地区委員長・北川宗澄氏をはじめとする淡交会東京各18支部の幹事長ら約700人が参列しました。


山王祭恒例、「茅の輪くぐり」 献炭


献茶 祭神にお茶を献じられる若宗匠


川村耕太郎副支部長による立礼席 和泉宗智参与による円心席