フィンランド大統領夫妻 来庵



  平成28年3月8日から11日まで実務訪問賓客として訪日中のサウリ・ニーニストフィンランド共和国大統領夫妻が8日(火)に今日庵を訪問され、千 玄室大宗匠がもてなされました。大宗匠は関西日本・フィンランド協会の会長を発会当初の昭和54年より務め、昭和63年から交換留学生をみどり会(裏千家学園茶道専門学校外国人研修コース)で受け入れるなど、交流促進を支援されてきました。今回の来庵は大統領側の要望により実現しました。
  午後2時半、大宗匠の出迎えを受け、兜門を潜られた大統領夫妻一行は平成茶室「聴風の間」にて呈された一碗をゆっくりと喫されました。



  大宗匠による茶道精神や茶室の設え、菓子に関する説明を大統領夫妻は熱心に聞き入り、大統領が茶葉や道具について質問をする場面もありました。小泉純一郎内閣総理大臣(当時)が平成18年のフィンランドを訪問の折に「徳有庵」(世界文化遺産スオメンリンナの要塞内の茶室、千 宗室家元命名)で呈茶を受け、そのもてなしの素晴らしさに驚かれた、という当地における裏千家茶道の普及を表すエピソードについても話題になりました。




  その後、大統領夫妻は大宗匠の手ほどきで一碗ずつを点てられ、それぞれを服された大宗匠が「大変おいしく頂戴しました」との感想をお伝えするなど、終始和やかな雰囲気のうちに訪問を終えられました。