ヨルダン・ハシェミット王国
ハッサン王子同妃両殿下来庵


  5月9日、来日中のヨルダン・ハシェミット王国の、
 ハッサン・ビン・タラール殿下ならびにサルワット・アル・ハッサン妃殿下が今日庵を訪問されました。
  ハッサン殿下は文明間・宗教間の対話で重要な役割を果たされている、世界的に著名な方です。
 サルワット妃殿下は平成18年8月以来2度目のご来庵、今回は高円宮妃久子殿下のご案内によるご夫妻でのお出ましとなりました。

  千 宗室家元の出迎えを受けられたご一行は咄々斎に進まれ、炭手前に続いて家元が点てられた一碗をゆっくりと喫されました。
  ハッサン殿下が、「日常から離れた環境で科学や哲学など学問的なことについて語り合えるのは、素晴らしいことです」と話されると、家元は、「日本では、昔から茶室や寺院がそのような場でした。外の世界のことに一切耳を貸さないのではなく、周りの喧騒が届かない寂かな場所で語り合ったのです」と応じられました。




  殿下方は、続いて各茶室のしつらえをご見学。
  対流軒では、家元夫妻がご説明。家元が床飾りについて「人を傷つけないという茶の湯の精神を表す意味から、端午の節句には刀も矢も木で作られている檜兜を飾っています」と話されると、両殿下は日本文化の精神性について深い関心を示されました。




  ご一行は予定の時間を超えてご滞在。終始和やかな雰囲気のもと、日本の伝統文化を満喫され今日庵を後にされました。