第50回九州地区大会
沖縄の風と人情に抱かれて






  第50回九州地区大会(後藤豊彦地区長)は、10月15・16日、沖縄県宜野湾市において開催されました(主管・沖縄支部、當山堅次名誉支部長、親泊一郎支部長)。
  千 宗室家元が出席され、淡交会理事の大谷宗裕氏、納屋宗人氏、外務省特命全権大使の宮本雄二氏、宜野湾市長の伊波洋一氏はじめ多数の来賓、地区内外より約1900人の同門社中が参加しました。


●大会日程
  沖縄コンベンションセンターをメイン会場に、15・16日両日にわたり記念茶会が催されたほか、15日午後2時より大会式典、それに先立ち、正午よりラグナガーデンホテルにおいて正副支部長・幹事長会議、準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどいを開催、午後5時30分からは同ホテルにて懇親会が行われました。
  開催地の沖縄は、6月に千 玄室大宗匠を迎え終戦60年記念行事を開催しており、同年に50回となる節目の地区大会を主管、支部会員だけでなく参加者らにとっても印象深い大会となりました。

  15日昼、沖縄入りされた家元は、まず正副支部長・幹事長会議に出席された後、引き続いて、準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどいにご出席。役員、会員らに親しく語りかけられました。


会議で挨拶される家元 つどいで謝辞を受けられる家元





●大会式典

お茶湯の儀 式典で家元挨拶


  大会式典は、コンベンションセンターの劇場棟において、第一部は「お茶湯の儀」。家元が利休居士画像に大会の盛会を奉告され、物故会員の霊位に一碗を捧げられました。
  後藤地区長、親泊支部長よりの挨拶に続いて、発表された大会決議に基づき社会福祉法人沖縄県共同募金会へ寄金が贈呈されました。
  家元は「和敬清寂を根幹に、その土地独特の茶味を加えていっていただきたい」と挨拶。

  来賓祝辞、功労者表彰に続いて、家元による特別講演。
  家元は、言葉の大切さから話し進められ、亭主と客の間で、「それぞれの立場を認識し、お互いが一歩ずつ歩み寄り、一体感を味わうことができるのです」と、茶席での豊かな人間関係について語りかけられました。


後藤地区長挨拶 功労者表彰


●懇親会
  式典後、ラグナガーデンホテルに移動し、懇親会が催されました。琉球舞踊が演じられるなど沖縄色豊かに繰り広げられ、終始和やかでした。





●記念茶会
  濃茶席(幹事長席)、薄茶席(副幹事長席)、立礼席(青年部席)、野点席(青年部育成委員会席)の4席と、香煎席(学校茶道席)が設けられました。
  壺屋焼や色鮮やかな紅型、菓子など沖縄ならではの取り合わせと温かな接客ぶりで、和やかに一碗が喫されました。


濃茶席


広い展示棟を区切った二席:薄茶席 立礼席は琉球松製の棚で


沖縄の風を存分に取り込んだ野点席


香煎席


  なお、学校茶道の参加校は、琉球大学、小禄高等学校、首里高等学校、女子短大附属高等学校、與南高等学校、松島中学校、嘉手納中学校のみなさん。