第46回北海道地区大会
爽涼の秋を盛り込んで



濃茶席床 薄茶席床


  第46回北海道地区大会(北川日出治名誉地区長、坂本眞一地区長)が、千 宗室家元を迎え、9月2・3日、北海道旭川市において開催されました(主管・旭川支部、生駒二朗支部長)。
  淡交会理事の大谷宗裕氏、納屋宗人氏、淡交会顧問の恩村雄太氏、防衛庁副長官の今津 寛氏(旭川支部顧問)はじめ多数の来賓、地区内外より約2100人の同門社中が参加しました。
旭川市での地区大会開催は13年ぶり、爽涼の北海道の魅力に包まれながら和やかに催されました。


●大会日程
  2日は旭川グランドホテルにおいて、午後4時より準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい、正副支部長・幹事長会議、午後5時半より懇親会。3日には旭川市民文化会館において大会式典を挙行。
また、両日にわたり記念茶会が催されました。





●記念茶会
  旭川パレスホテルに濃茶席と薄茶席、旭川ターミナルホテルに森の語らい席(学校茶道・青年部)が設けられました。

濃茶席 北海道にゆかり深い淡々斎宗匠の扇面(待合床)、茶杓を取り合わせて


薄茶席
花入のススキや稲穂の菓子で稔りの秋を
    森の語らい席
    待合に木のモニュメントと鳥のさえずりで森を演出


  学校茶道の参加校は、旭川実業高等学校、北海道立旭川農業高等学校、道立旭川西高等学校、道立旭川凌雲高等学校、旭川藤女子高等学校、道立興部高等学校、道立雄武高等学校、道立士別高等学校、道立富良野高等学校、道立深川西高等学校、道立札幌南陵高等学校、旭川医科大学の生徒・学生のみなさん。

  2日午後、旭川入りされた家元は、早速茶席巡りへ。北の大地の豊かさと秋を盛り込んだ一碗を楽しまれました。
その後、旭川グランドホテルで行われたつどい、会議にご出席。地区内役員、会員らの労を労われ、さらなる修道を励まされました。
  夕刻からの懇親会は、家元を囲んで和やかに。家元は各テーブルを回って参加者との記念撮影に応じられました。


つどいで謝辞を受けられる家元 会議で学校茶道指導者・青年部を激励


懇親会は北川名誉地区長の乾杯で 北海道日本ハムファイターズ
オーナーの大社啓二氏の挨拶





■大会式典

お茶湯の儀


挨拶される坂本地区長 生駒支部長


  9時30分、家元によるお茶湯の儀で開式。大会の盛会を奉告されるとともに、物故会員の霊位に捧げられた一碗に一同静かに合掌。
挨拶された坂本地区長は、「茶の湯の教えは、現代の技術やサービスの分野にも通じる」として、茶道の今日的意義を強調。続いて、生駒支部長より歓迎の挨拶の後、発表された大会決議に基づき旭川市育英事業基金に金一封が贈呈されました。
  家元ご挨拶で「一碗をもって互いに感謝しあう茶の精神を学ぶ皆様方は、自分の今の佇まいをより豊かなものにするために、原点に立ち戻る心を忘れずに修行を続けていただきたい」と話されました。
功労者表彰に続いて、特別ご講演。
  登壇された家元は、「インターネット等の発達によって私たちは互いがボーダーレスだと錯覚しているのではないか」とされ、相手を理解することについて、ユーモアを交えながら会員らに語りかけられました。


功労者表彰 参加者による「淡交会の歌」合唱


家元講演