第43回中国地区大会
―晴れの国岡山で盛大に開催―





  11月16・17日、岡山市において、千 宗室家元夫妻、伊住弘美様が出席され、本年の地区大会の掉尾を飾る第43回中国地区大会(松田堯東中国地区長・奥原信也中部中国地区長・野村興兒西中国地区長)が開催されました(主管・岡山支部、松田堯名誉支部長 若林昭吾支部長)。
淡交会理事の大谷宗裕氏、橋本宗利氏、岡山県知事の石井正弘氏(岡山支部顧問)、岡山市長の高谷茂男氏(岡山支部顧問)、倉敷市長の古市健三氏(倉敷支部顧問)、玉野市長の黒田晋氏(玉野支部顧問)、衆議院議員の逢沢一郎氏(主管岡山支部副支部長)、平口洋氏(広島第一支部顧問)、萩原誠司氏(岡山支部顧問)、大原謙一郎氏(倉敷商工会議所会頭・大原美術館理事長)はじめ多数の来賓、中国地区をはじめ各地より延べ2,500人を超える同門社中が参加しました。





●会議・つどい
  16日午前11時より、ホテルオークラ岡山 丹頂の間において、準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどいが、また同時刻、瑞光の間では正副支部長・幹事長会議(学校茶道・青年部代表含む)が開催され、宗家方は到着後、早速各会場に出席されました。


新入会員による誓いの言葉 会議で挨拶される家元


●大会式典
  午後1時半より、岡山シンフォニーホールにおいて挙行。第一部「お茶湯の儀」では、家元が大会の盛会を利休大居士、歴代宗匠に奉告、ご遺徳を偲ばれるとともに物故会員の霊位に対して一碗を捧げられ、参加者も静かに合掌しました。



歓迎の挨拶をされる松田地区長


  第二部「式典」では、主催者を代表し、松田東中国地区長、若林支部長より挨拶。発表された大会決議にもとづき、旭川さくら道の桜を守る会に金一封が贈呈されました。来賓を代表して、石井正弘知事、高谷茂男、古市健三両市長より祝辞。
  第三部「功労者表彰」では、家元より各賞が授与されました。また、「いつでも どこでも どなたにも一碗を」の大会サブテーマのもと、それぞれの地域の未開拓分野へ茶道のよさを伝える活動が、東中国地区9支部で81ヶ所6ヶ月間にわたり延べ26,000人の参加者を集めて開催され、その中で顕著な功績があった個人・団体に家元表彰・東中国地区長表彰・主管支部長表彰が授与されました。




  第四部「特別ご講演」で家元は、点前のバリアフリーをと提案した「座礼」や、目先や外見に囚われないでほしいと箱書きに託す想いを語られ、「皆と心を一つにしてわび茶の意義を見直していきたい」と締めくくられました。




●懇親会
  午後5時30分より、ホテルオークラ岡山瑞光の間において、地元さわら踊りで賑々しく開宴。大原謙一郎氏の祝辞に続き、逢沢一郎衆議院議員による乾杯の後、家元は各席を回り記念撮影に応じられるなど、会員らと和やかに懇談されました。唐子踊りも披露され、若林支部長の中締めで盛会のうちに終わりました。
  また、懇親会に続いて学校茶道・青年部によるつどいが開かれ、東中国地区内9校の学生と、東中国ブロックを主とする3ブロックの青年部会員の約210名が参加。家元は、挨拶に続き学生代表より質問を受けられ、ひとつひとつ丁寧に答えられるなど終始和やかな会となりました。
  参加校は岡山大学医学部、山陽学園短大、岡山赤十字看護専門学校、就実大学、川崎医療短期大学、岡山大学、ノートルダム清心女子大学、川崎医療福祉大学、岡山県立大学のみなさん。


歓迎のさわら踊り 代表者が家元に質問





●記念茶会
  翌17日の記念茶会は、日本三名園に数えられる岡山後楽園に濃茶席(岡山支部担当)、薄茶席(津山支部担当)、薄茶席(備北支部担当)、立礼席(学校茶道・青年部席)の4席が設けられました。
  家元夫妻は、園内各席の趣向をゆっくりと味わわれ、担当の支部役員・会員にねぎらいの言葉をかけられました。



濃茶席は厳かに 淡々斎作「桃太郎」




薄茶席(津山支部担当) 床は又斎 円能斎 淡々斎合筆 玉の画賛



薄茶席(備北支部担当) 深まる秋の取り合わせでゆったりと




立礼席 備中漆や備後絣を取り入れて13青年部10校が心を合わせておもてなし


  立礼席では、岡山大学医学部、山陽学園短期大学、岡山赤十字看護専門学校、就実大学、ベル学園高校、山陽女子高校、ノートルダム清心小学校、藤田第二小学校、高島小学校、鹿田保育園の学校茶道を学ぶ皆さんが参加し、茶席の案内・お点前・お運びに大活躍でした。