社団法人茶道裏千家淡交会第108回全国総会
理事・参事合同会議

『平成19年度・20年度家元指導方針』を教示
平成19年度事業計画案・収支予算案、役員変更などを審議



  淡交会第108回全国総会は、11月27日、京都市内のリーガロイヤルホテル京都において開催。
  今回は、千宗室家元が「家元指導方針」を教示されたほか、来年度の事業計画案ならびに収支予算案・講師派遣日程案、役員選任に関する件等を審議、すべての議案について承認可決されました。





【理事・参事合同会議】
  総会に先立ち、午後1時から理事・参事合同会議を開催。出席理事17名、委任状提出理事7名で、定足数を充分に満たしているので開会を宣言。
  最初に、千 宗室名誉会長、千 玄室理事長より、参事に就任された中澤忠嗣氏に委嘱書を交付。
  大宗匠理事長を議長に選出、また定款第34条の規定により、関根秀治専務理事と那須延明理事の2名を議事録署名委員に選出し、議案審議。
  議案審議のうち、副理事長選任が諮られ関根秀治氏(専務理事兼務)を選出しました。副理事長の任期は同日より平成20年2月27日まで。
  上程された議案は全て満場一致で承認可決され、第108回総会に引き継がれました。

中澤参事への委嘱書交付


  会議の冒頭、挨拶された家元は、平成19年度・20年度家元指導方針の第4項目目「同門一体感の高揚」に言及され、目覚しく伸張している学校茶道への支援とともに、支部・青年部・学校茶道、お数寄者を含めた同門一体感の高揚を語られ、出席者へ協力を要請されました。





【総    会】
  引き続き、午後2時45分より開催された総会には、千 宗室名誉会長、千 玄室理事長、千 容子副理事長並びに理事・監事、参事・参事補・特別参事、そして、総支部数165支部2支所の内150支部が出席、15支部2支所が委任状提出で定足数を充分に満たしているので、千 容子副理事長が開会を宣言されました。
  議長には後藤豊彦氏(博多支部支部長)、副議長に下田穰一郎氏(福島支部支部長)と吉見弘晏氏(八幡浜支部支部長)、また、議事録署名委員には久田恭久氏(小樽支部支部長)と親泊一郎氏(沖縄支部支部長)を選出しました。

大宗匠理事長挨拶 挨拶並びに指導方針を教示される家元名誉会長

  議案審議に先立ち、挨拶された大宗匠は、「戦争のない世界、平和な次世代を育てるためには一碗を勧めあい、いたわりあう心を世界に遍く伝えていかねばならない」と語られました。

  続いて、家元が挨拶に立たれ、平成19年度・20年度家元指導方針を教示、4項目について詳細に説明されました。

● 平成19年度・20年度 家元指導方針
1、良い先生の育成とそれに伴う良い社中づくり
  −より良い茶道人になることを目指そう
1、淡交会の意義の再確認
  −稽古場から支部・地区まで、共に生きる場のメンテナンスに努めよう
1、未開拓分野への取り組み
  −日本精神の伝承者としての自覚を高めよう
1、同門一体感の高揚
  −支部・青年部・学校茶道、更にはお数寄者も含め繋がりを深めよう


諸報告・議案審議
  関根秀治副理事長・専務理事より宗家・淡交会総本部報告がなされ、続いて議案審議等が行われました。

  第1号議案  平成19年度事業計画案に関する件(那須延明理事)

  第2号議案  平成19年度収支予算案に関する件(木戸崇夫常任理事)

  第3号議案  平成19年度講師派遣日程案に関する件(木戸崇夫常任理事)

  第4号議案  監事1名選任に関する件(木戸崇夫常任理事)

  総会に上程された4議案はすべて満場一致で承認可決。


秋山氏へ感謝状贈呈


  新しい監事に廣田元孝氏(大阪南支部副支部長、青年部全国代表者会議直前議長)を選出(任期は平成20年2月27日まで)、また退任される秋山圭市氏に感謝状と記念品が贈呈されました。

  最後に、千 容子副理事長が閉会の言葉を述べられ、総会は無事終了しました。


総会後の懇親夕食会は和やかに催されました





【新幹事長認證式】
  27日午前、来年度就任する新幹事長94人が、宗家・茶道会館に参集。
  大宗匠理事長が出席されて、認證式が厳粛に執り行われました。大宗匠より東京第五東支部の植松宗慶氏(参事補)が代表して委嘱書を拝受、島根支部の澄田宗敏氏(参事補)が誓いの言葉を述べました。式後は、利休御祖堂を参拝、出席者らは幹事長という職責を全うすべく心を引き締めていました。

大宗匠より委嘱書授与