社団法人茶道裏千家淡交会第106回全国総会 |
理事・参事合同会議 |
定款施行細則一部変更案、平成18年度事業計画案・収支予算案などを決議 |
一面の錦秋に彩られた11月22日、京都ホテルオークラにおいて、平成17年度 社団法人茶道裏千家淡交会第106回全国総会並びに理事・参事合同会議が開催されました。 淡交会において年2回開催される定期総会は、日本全国の支部長が出席、社団法人としての事業・活動を出席者の合意をもって決定するもので、秋に開催される総会では、次年度の事業計画とそれに基づく予算案が諮られます。 |
千 宗室名誉会長、千 玄室理事長、千 容子副理事長はじめ、理事・監事等役員、参事・参事補・特別参事、そして、地区長、全国165支部2支所から支部長、幹事長、また、オブザーバーとして財団法人今日庵老分・顧問が総会に出席。 今総会では、定款施行細則一部変更案、平成18年度事業計画案・収支予算案・講師派遣日程案などの議案が上程、審議されました。 議案は全て満場一致で承認可決、来年度の淡交会が進む方向性が明確にされました。 |
【理事・参事合同会議】 総会に先立つ午後12時30分より、理事・参事合同会議を開催。理事22人・監事2人、参事・参事補・特別参事81人が出席。 会議は、千 玄室理事長が議長を務められ、議事を進行。千 玄室理事長は、「淡交会のさらなる発展のために、支部基盤の強化が必要となってくる」と話されました。 |
理事長あいさつ |
続いて、千 宗室名誉会長が、「時代が大きく変化する中、どのようなことにも対応できるようにしておかなければならない。殊に、高齢者や若い世代に対するサービスの提供が大事になってくる」と挨拶。 宗家報告・淡交会総本部報告が関根秀治専務理事より、そして淡交会改革検討委員会報告が、委員会の座長を務められた特別参事で岩手支部副支部長の川村 登氏よりなされ、議案審議に移りました。 理事・参事合同会議では、上程された議案すべてが、満場一致で承認可決され、総会での審議へと引き継がれました。最後に、千 容子副理事長が閉会のことばを述べ、会議は終了いたしました。 |
閉会のことばを述べられる千 容子副理事長 |
【総 会】 総会は午後2時15分から「暁雲の間」において開催。 総支部数165支部2支所の内、出席は150支部2支所、委任状提出は15支部。国政・地方行政関係者・議員をはじめ地域の知名士が支部代表を務めることが多い中にあって、高い出席率でした。 千 宗室名誉会長、千 玄室理事長、千 容子副理事長はじめ、理事・監事等22人、参事・参事補・特別参事81人、そして、地区長・支部長・副支部長、傍聴幹事長ら総勢約400人が出席。 |
議長席に着かれる後藤議長 | 総会出席者 |
千 容子副理事長の開会宣言の後、議長に博多支部支部長の後藤豊彦氏、副議長に福島支部支部長の下田穰一郎氏、八幡浜支部支部長の吉見弘晏氏を選出。続いて、議事録署名委員に、東京第五東支部支部長の小坂 敬氏、鳥取支部支部長の中尾喬一氏を選出して議事が進められました。 最初に、千 宗室名誉会長が「千家の歴史は、時代に敏感に、今、果たすべきことは何かを的確に捉えてきたことにあります。裏千家茶道は早い時期から生涯学習に向かって努力してきました。今後とも風通しの良い、居心地の良い場作りを進めていきたい」と挨拶。 次に、千 玄室理事長より挨拶。大宗匠は「現在の日本の世相は悲しい、寂しい様相を呈しています。これは歯車が狂っていることに起因しています。これを修正するのが一碗のお茶。幼児の頃から、『生かさせていただいている』ことを感じさせることが肝要であり、皆さんの力をもって一碗の和を広げていっていただきたい」と語られました。 |
挨拶される家元名誉会長 |
◇感謝状の贈呈 今年、設立40周年を迎えた千葉県支部(中村浩士支部長)では記念行事の一環として「芳志箱感謝運動」を展開させ、その成果として多額が淡交会に寄付されたことへの感謝状と記念品の贈呈が行われました。 |
◇「平成18年度裏千家学校茶道教育支援事業―茶道具寄贈―」寄贈校の発表と授与 裏千家茶道を採用する高校並びに大学の『部活動』を対象に実施した「平成18年度裏千家学校茶道教育支援事業─茶道具寄贈─」事業について、関根秀治専務理事から制度と選考経過の説明がなされ、授与式が行われました。今年度は応募総数154件の内、「高等学校の部」20校、「大学・短期大学の部」10校の計30校へ、それぞれが希望する30万円相当の茶道具を寄贈することになり、式には対象校30校のうち9校の学校長らが出席、千 宗室名誉会長並びに千 玄室理事長より目録が授与されました。この後、鹿児島女子高等学校の有村 智校長が謝辞を述べられました。 ⇒「学校茶道教育支援事業」茶道具寄贈校決定 詳細を見る |
大宗匠より目録授与 | 代表者より謝辞 |
◇諸報告 諸報告は、関根秀治専務理事より宗家報告並びに総本部報告がなされ、今年度の献茶式が60回に及んだことなど、宗家の方々には、休む間もなく数々の重要な行事を行われたことなどが紹介されました。 |
◇淡交会改革検討委員会報告 会費免除制度、財政基盤の確立等の検討のために召集された委員会の座長を務められた特別参事の川村 登氏から会費免除制度などについて報告がなされ、議案審議に移りました。 |
委員会報告をされる座長の川村氏 |
◇議案審議 次の4議案が上程され、趣旨説明の後、諮られ、すべての議案が満場一致で承認可決されました。 |
第1号議案 定款施行細則一部変更案に関する件 第2号議案 平成18年度事業計画案に関する件 第3号議案 平成18年度収支予算案に関する件 第4号議案 平成18年度講師派遣日程案に関する件 後藤議長が決議事項を確認。 千 容子副理事長が閉会の言葉を述べられ、総会は滞りなく終了しました。 |
総会の後、カクテルタイムをはさんで、午後5時より懇親会を開催。宗家を囲み、出席した支部役員が相互の親交を温める和やかな宴となりました。 |
懇親会で大宗匠挨拶 | 後藤豊彦総会議長より乾杯の発声 |
第106回総会で決議された定款施行細則一部変更案・事業計画案・予算案並びに講師派遣日程案は、平成18年1月1日から実施されます。 |