社団法人茶道裏千家淡交会第102回全国総会
理事・参事合同会議

平成16年度事業計画案・収支予算案・講師派遣日程案を審議
満場一致で承認可決


  晩秋の鮮やかな彩りに染まった11月25日、京都宝ヶ池プリンスホテルにおいて、平成15年度 社団法人茶道裏千家淡交会第102回全国総会並びに理事・参事合同会議を開催しました。



  千 宗室名誉会長、千 玄室理事長、納屋宗淡副会長、千 容子副理事長はじめ、理事・監事等役員、参事・参事補・特別参事、そして、地区長、全国165支部2支所から支部長、幹事長、また、オブザーバーとして財団法人今日庵老分・顧問が総会に出席。
  平成16年度事業計画案・収支予算案・講師派遣日程案など重要な議案が審議され、満場一致で承認可決、来年度の淡交会が進む方向性が明確にされました。





《理事・参事合同会議》

千 宗室名誉会長挨拶


  午後0時30分から開催。理事・監事等26人、参事・参事補・特別参事87人が出席。 議案審議に先立ち、利休大居士、歴代宗匠並びに、本年2月2日逝去された伊住宗晃宗匠(擔泉斎月澗宗晃居士)、9月1日逝去された松平忠晃氏(関東第二地区地区長)の霊位に対して黙祷が捧げられました。
  千 玄室理事長が議長を務められ、議事を進行。
  千 玄室理事長は、「淡交会の理事長として責任を持つ立場に再び戻りました。皆さん方のご協力を得てこの会議を無事終了させていだくことを願う次第です」と話されました。


千 玄室理事長挨拶 納屋副会長より宗家報告


  続いて、千 宗室家元が、「2月に弟・伊住を亡くすという大変つらいことがございましたが、多くの方から励ましを頂戴しました。11か所の地区大会を回り、会員の方々の温かい言葉をいただくなかで、私が方向を決める原動力には、社中の皆さん方の深い思いが一番大きく働いたということを再認識した次第です」と挨拶され、今後の協力を求められました。
  上程された議案すべては、満場一致で承認可決、総会での審議へと引き継がれ、最後に、千 容子副理事長が閉会のことばを述べられました。





《総会》

  総会は午後2時15分からプリンスホールにおいて開催。
  総支部数165支部2支所の内、出席は152支部2支所、委任状提出は13支部。
  千 宗室名誉会長、千 玄室理事長、納屋宗淡副会長、千 容子副理事長、荒巻禎一常任顧問、塩月宗芯顧問はじめ、理事・監事等25人、参事・参事補・特別参事87人、そして、地区長・支部長・副支部長、幹事長ら総勢434人が出席。



千 容子副理事長より開会宣言


  千 容子副理事長の開会宣言の後、議長に広島第一支部支部長の篠原康次郎氏、副議長に岐阜支部支部長の辻 正氏、和歌山支部支部長の尾藤昌平氏を選出。続いて、議事録署名委員に、福島支部支部長の下田穰一郎氏、奈良支部支部長の松久保秀胤氏を選出して議事が進められました。






挨拶される家元
挨拶される大宗匠


  最初に、千 宗室名誉会長より挨拶があり、「利休大居士をはじめとする歴代宗匠方の大きな励ましを背中に頂戴しながら、今後とも裾野まで見通しの良い淡交会をつくっていくために尽力してまいる所存です」と結ばれました。
  次に、千 玄室理事長から「淡交会という組織は、素晴らしいお人を頂戴しています。皆さんの優れた英知を坐忘斎に与えていただき、日本の隅々にまでお茶を広めていってほしいと念じています」と挨拶がありました。




◇ 学校茶道教育助成金交付校の発表と授与
  続いて、学校茶道教育助成金の発表と授与を行い、関根秀治専務理事から本制度と選考経過の説明の後、千 宗室名誉会長並びに千 玄室理事長が、当該の学校長に認定証と助成金を授与されました。  ⇒学校茶道助成金交付校 詳細を見る


学校茶道教育助成金の授与


◇ 諸報告
  諸報告は、宗家報告が納屋宗淡副会長より、総本部報告が関根秀治専務理事よりなされました。


◇ 議案審議
  次の議案が上程され、趣旨説明の後諮られ、すべての議案が満場一致で承認可決されました。

  第1号議案    平成16年度事業計画案に関する件
  第2号議案    平成16年度収支予算案に関する件
  第3号議案    平成16年度講師派遣日程案に関する件

  事業計画案の説明で、関根専務理事から、来年度に「第10回裏千家青年の船」(平成16年6月24日〜7月3日、寄港地:韓国仁川・中国大連)交流事業の実施計画が発表されるとともに、平成16年度中に、青年部の会員種を含めた会員種の見直しを図ることが提示されました。

  篠原議長が決議事項を確認。
  千 容子副理事長が「『平成15年度・16年度坐忘斎家元指導方針』の実現のために、それぞれの支部・支所に帰られご尽力いただきたい」と閉会の言葉を述べられ、総会は滞りなく閉会しました。





  その後、カクテルタイムをはさんで、午後5時過ぎから懇親会を開催。宗家を囲み、出席した支部役員が相互の親交を温める和やかな宴となりました。


懇親会 2年の任期を終えた正副議長が壇上に


  今回決議された事業計画案・予算案は、平成16年1月1日から実施されますが、その趣旨徹底のみならず、次代を見据えた魅力ある淡交会づくりのため、坐忘斎家元指導方針のもと、お家元のお心を心として、支部・学校茶道・青年部が一体となっての取り組みが期待されます。