5月26日から28日にかけての3日間、三重県伊勢市の財団法人修養団・伊勢青少年研修センターを会場に第21回裏千家ジュニア指導員養成講座を開催し、全国から青年部会員66名(第19期L・T出向員31名を含む)が受講しました。 |
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(財)修養団・伊勢青少年研修センター |
淡交会青年部では、社会教育活動の一環として「子どもたちへのアプローチ事業」に取り組んでおり、中でも各ブロックにて実施している「少年少女ジャンボリー」は、茶道を通じて日本人としての心やマナーを伝え、子供たちの健全育成に寄与する事業として高い評価を得ています。本講座はその「少年少女ジャンボリー」の指導者養成を目的に隔年開講しています。
参加者は2泊3日の日程で、キャンプの実施方法や野外活動のノウハウ、レクリエーションの指導方法など、多彩なカリキュラムに取り組みました。 |
講師陣 |
中山靖雄氏((財)修養団伊勢道場長・淡交会定期巡回講師)
竹内正照氏(日本キャンプ協会公認キャンプディレクター1級)
森下克徳氏(日本キャンプ協会公認キャンプディレクター1級)
丹羽俊和氏(日本レクリエーション協会公認コーディネーター) |
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那須理事より挨拶 |
午後2時より開講式が行われ、那須延明淡交会理事による挨拶と本事業の趣旨説明に続き、講義『淡交会青年部について』が行われました。その後、会場を移して財団法人修養団伊勢道場長・中山靖雄講師の講義が行われました。受講者は、次々と繰り広げられる中山節に笑い涙し、「与えられた場所で与えられた今を精一杯生きてほしい」というメッセージを胸にきざみました。 |
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中山靖雄講師の講義 |
その後、いよいよキャンプに関する専門的な講義がスタート。丹羽講師による「指導者のためのコミュニケーションスキル」の講義では、握手やじゃんけんを使った手軽なゲームで盛り上がると、初対面の受講者も一気に打ち解け、アイスブレーキング(緊張した心を解きほぐすこと)やコミュニケーションをとることの大切さを体験的に学びました。
夕食後の実習「キャンプファイヤー」は、雨天のため室内に会場を移して実施しました。薪の組み方からたき火を囲んで楽しむゲーム、火の始末方法まで、豊かな経験に裏打ちされた丹羽・森下両講師の快活かつ丁寧な指導に、受講者は楽しみながらも熱心に耳を傾けていました。
また、講義終了後には、辻治美ブロック長、岡康弘直前ブロック長ら地元東海ブロックの青年部会員が激励に来訪。地元行事の紹介とともに熱いエールが送られました。 |
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丹羽講師の講義 |
キャンプファイヤー |
午前7時より、神宮司廳・矢野高陽氏の案内で神宮(内宮)を特別参拝しました。
参拝終了後には、鳥居前町のおはらい町にあるNPO法人五十鈴塾の左王舎にて、地元東海ブロックによる呈茶席が設けられました。受講者は待合で浅沼宗博三重南支部幹事長による五十鈴塾についての解説を受け、本席では伊勢の地に因んだお道具の数々とともに一碗を喫しました。鵬雲斎大宗匠の扁額がかかる茶室を拝観して、地元青年部会員からのあたたかなもてなしを受け、心なごむひと時を楽しみました。 |
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浅沼三重南支部幹事長 |
東海ブロックによる呈茶席 |
朝食後は雨のなか、施設の軒下を借りて「野外料理」の実習。あいにくの空模様ではありましたが、講師陣の細やかなサポートを受け、焼きおにぎり、汲み上げ豆腐、海鮮ハンバーグ、ローストチキン、笹茶等の料理を作り上げました。雨や煙と格闘した後で味わう料理のおいしさはひとしおで、受講者の表情は達成感に満ちていました。また、待ち時間等を利用して、キャンプクラフトにも挑戦。自ら体験しながら多くを学んでいきました。 |
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野外料理の実習 |
夕食後は竹内講師による講義「人間と自然の体験」「人間の理解」「自然の理解」を受講。体験から獲得する「知恵」の必要性を説くとともに、「始動者」として子どもたちを野外へ誘うキャンプインストラクターの役割について、多様な事例を交えて語られました。 |
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竹内講師の講義 |
2日目の講義終了後、研修センターロビーにて第19期L・T出向員による呈茶席が設けられました。「癒しのひととき」をテーマに設えた席にアロマテラピーキャンドルを灯し、ティバスケットの点前で来訪者に寛ぎを提供しました |
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L・T出向員による呈茶席 |
2日間に渡って降り続いた雨が上がり、まぶしい朝日とともに迎えた最終日。屋外で自然にふれあい、森下講師による「キャンプの振り返り」、質疑応答を経て講義スケジュールはすべて終了しました。 |
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樹木の"鼓動"に耳をすます |
森下講師 |
閉講式では、木戸崇夫常任理事より受講者を代表して田澤由美子氏(全国委員補・栃木県支部栃木西青年部部長)に修了証が授与されました。また、(社)日本キャンプ協会公認キャンプインストラクターを申請するための「指導実習」修了証明書も併せて森下講師より授与されました。 |
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修了証・修了証明書の授与 |
2泊3日の研修を終えた受講者には、それぞれの地元のブロック・青年部が取り組む「子どもたちへのアプローチ」事業での活躍が期待されます。 |
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心に残る3日間でした |
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