北海道「大学生のための裏千家茶道ビギナーズセミナー」


裏千家北海道茶道会館茶室「無限庵」


  10月27日(日)、学校法人裏千家学園 裏千家学園茶道専門学校(千 宗室 学校長)・一般社団法人茶道裏千家淡交会総本部主催の「大学生のための裏千家茶道ビギナーズセミナー」が裏千家北海道茶道会館(札幌市中央区)において開催され、札幌市を中心とする14校(短期大学・大学院を含む)から48名が受講しました(後援:一般財団法人今日庵)。
  このセミナーは、裏千家茶道の次代を担う学生が裏千家の教場で茶道の基本と修道の在り方を学ぶとともに更なる修道意欲の向上を目指すことを目的とし、10月13日・14日の東京会場(高校生・大学生対象)に続いての開催となりました。
  午前9時からの開講式では関根宗中(秀治)裏千家学園教頭が「五感を研ぎ澄ましてこのセミナーに臨んで欲しい」と挨拶。町田宗隆今日庵業躰の挨拶が続き、受講生は研修プログラムに臨みました。


開講式(関根教頭挨拶)



町田業躰挨拶


  研修@では、裏千家学園卒業生で淡交会青年部全国委員・青年部北海道ブロック幹事長の小島英恵氏による「茶会の楽しみ」と題する講義があり、青年部活動や学園在学時の体験談を交えながら、茶道の学び方や茶会を楽しむためのアドバイス等が語られました。卒業後のお茶との関わり方に大きなヒントを得た学生も多かったようです。


研修@「 茶会の楽しみ」


  研修Aの「茶事の流れを知る」では、町田業躰による茶事についての講義ならびにDVD「お茶会に招かれて」の上映・解説がなされ、普段のお稽古がすべて茶事に通じていること等が説明されました。


研修A「茶事の流れを知る」


  台風の影響による悪天候のため、露地でのプログラムは室内に変更。受講生は班毎に利休堂参拝と「掛物と花・花入について」のレクチャー(徳丸宗敏講師担当)、茶室見学、呈茶へ。日頃の茶道部での活動ではなかなか体験できない内容に興味津々の様子でした。


掛物と花・花入について 茶室見学


呈茶


  午後からの講義Aは、関根教頭が「『稽古』とは」と題して講義。パワーポイントが活用され、分かりやすく語られました。受講者からは「茶道の奥深さと難しさを感じ、もっともっと茶道について知りたいと思いました」との感想が聞かれました。


研修B「『稽古』とは」


  続いて町田業躰による「基準点前解説(濃茶・薄茶)」が行われ、点前を徳丸講師が、客を裏千家学園卒業生がそれぞれ担当。解説に先立ち、炭手前を見たことがない生徒・学生のために炭や灰形についての説明がなされました。受講者からは「普段、何気なくしている所作にも意味があることを知りました」との感想が聞かれました。


炭や灰形についての説明 基準点前解説


  閉講式では、はじめに「参加証」の授与があり、関根教頭から受講生代表の若園順康さん(北海道大学)に手渡され、関根教頭の挨拶、町田業躰の講評で閉会しました。


閉講式


<参加校(50音順)>
小樽商科大学・國學院大學北海道短期大学部・札幌大学・札幌学院大学・札幌国際大学短期大学部・藤女子大学・北翔大学・北星学園大学・北海学園大学・北海道教育大学・北海道教育大学大学院・北海道大学・北海道大学大学院・北海道薬科大学