第70回裏千家茶道国際セミナー
平成28年10月22日(土)、23日(日)の2日間、茶道会館および裏千家学園を会場として、第70回裏千家茶道国際セミナーが開催されました。
本セミナーでは、英語での茶道紹介の仕方や指導方法を学ぶための実践的なカリキュラムが組まれています。昭和56年に第1回が開催されて以来、2,000名以上の方々が受講しており、今回は27名が参加。受講生の多くは本セミナー修了後、「裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)」に入会し、海外での裏千家茶道の普及に貢献しています。
開講式では野口耕一今日庵事務局長による主催者代表挨拶に続き、受講生が英語で自己紹介を行いました。「外国の方々と交流する機会が多く、お茶について説明できるようになりたい」、「英語で茶道を紹介するのは難しく、方法を学びたい」等、様々な年齢、性別、経験ながら、共通の目的を持って集まったことが感じられる内容が多くみられました。
開講式
英語での自己紹介
セミナー1日目のカリキュラムは、外国人僧侶による禅の講話と坐禅から始まりました。
禅の講話
続いて裏千家茶道の海外普及についての講義、さらに「茶道の精神」をテーマにした講義が行われ、受講生は熱心に耳を傾けました。
海外普及活動についての講義
「茶道の精神」の講義
午後は今日庵茶室拝観および平成茶室見学から始まり、続いて講師陣による英語でのデモンストレーションが行われました。
今日庵拝観
講師陣によるデモンストレーション
その後、2日目にプレゼンテーションを行う3つのグループに分かれてディスカッションを行いました。講師から点前を説明する際のポイントやよく使われる表現などのアドバイスを受けながら、各自の茶道についての思いや経験、知識を持ち寄り、真剣な話し合いが行われました。
グループディスカッション
2日目は前日に続きグループごとの最終打ち合わせを行った後、茶道プレゼンテーション実習が行われました。グループごとに異なった観客を想定したプレゼンテーション実習は、グループ内で亭主、半東、客、解説の役割を交代で分担し、立礼と四畳半の2形式で実施されました。他グループの発表時には観客として発表グループに質問を投げかけるなど、実習の全ての時間を有意義に活用している様子が見られました。
プレゼンテーション実習
閉講式では修了証が授与され、代表者が謝辞を述べました。受講生からは、「英語と茶道の両方を学ぶことが出来た」、「今回の学びを茶道普及に活かしていきたい」などの感想が寄せられました。
茶道を通じた国際交流において、受講生の今後の活躍が期待されます。
修了証授与