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第66回裏千家茶道国際セミナー
  平成26年11月8日(土)、9日(日)の2日間、茶道会館および裏千家学園を会場として、第66回裏千家茶道国際セミナーが開催されました。

  同セミナーでは、英語での茶道紹介の仕方や指導方法を学ぶための実践的なカリキュラムが組まれています。昭和56年に第1回が開催されて以来、これまでに約1900名が受講しており、今回は29名が受講しました。セミナー受講生の多くは、修了後「裏千家インターナショナルアソシエーション(Urasenke International Association)」に入会し、世界中で茶道の海外普及に貢献しています。

  開講式の後、早速英語での自己紹介が行われました。「海外の人に茶道を英語で説明できるようになりたい」、「茶道紹介のスキルを身に付けると共に英語力も高めたい」等、それぞれの目標が語られたほか、「このセミナーで学んだことを今後の活動に活かしていきたい」等、意欲的な姿勢が窺えました。
開講式英語での自己紹介
  セミナーは坐禅から始まりました。禅の講義が盛り込まれる形で進み、受講生は約1時間の坐禅に臨みました。続いて、今日庵茶室拝観および平成茶室見学が行われました。

坐禅
裏千家茶道の海外普及活動についての講義熱心に講義を聴く受講生
  午後からは、裏千家茶道の海外普及活動に関する講義と、講師による模範デモンストレーションを経て、グループごとに分かれてディスカッションが行われました。ここでは、作法・道具の説明の仕方など実質的な面のほか、茶道の精神や歴史的背景など、幅広い観点から意見交換がなされました。
グループディスカッション
  2日目の午前中はグループディスカッションから始まり、1日目の内容を踏まえて話し合いが続けられました。その後、グループごとに立礼席と茶室それぞれでのプレゼンテーション本番に臨みました。
プレゼンテーション実習
  プレゼンテーション実習は、受講生は亭主・客・解説の役割に分かれ、実際にデモンストレーションを行いながら英語で解説を加える形式で進行しました。点前作法についての解説だけでなく、「一期一会」という言葉とその意味についての解説を加える等、様々な工夫も見られました。プレゼンテーション終了後には、質疑応答および講師陣からのコメントを受け、アドバイスや注意点等をそれぞれのスキルアップに活かしました。

  閉講式では修了証が授与され、代表者が英語で謝辞を述べました。
修了証授与謝辞
  閉講式では、セミナーを終えた充実感と、2日間の交流を通してお互いに打ち解け合った雰囲気が感じられました。「同じ目標を持った人が周りにいたら、このセミナーをぜひ薦めたい」という感想が多く寄せられ、受講生の今後の活躍と、茶道を通じた国際交流の更なる発展が期待されます。