9月13日

ペパダイン大学公開講義 〜「キリスト教と茶道」をテーマに〜

  千 宗室家元はロサンゼルス近郊マリブのペパダイン大学に赴き、アンドリュー・ベントン総長、チャールズ・ランネルズ学長と挨拶を交わされた後、 アジア文化研究所グレン・ウェッブ所長の案内で、ペイソン図書館内の茶室「瑞雲庵」を訪問され、同大学茶道講座の学生並びに卒業生による呈茶を受けられました。
  公開講義に臨まれた家元はスマザース・シアターにおいて一時間に亘り、「キリスト教と茶道」のテーマで講演。日本でのキリスト教の歴史を辿り、 同志社大学でのご自身のキリスト教育を基にし、ローマ法皇との謁見、聖アンセルモ教会(バチカン)での献茶式など様々なエピソードをまじえ、 祈りの気持ちとお茶による平和思想は同じだと述べられました。
「キリスト教と茶道」のテーマで講義される家元 
茶道講座を選択している学生と一緒に


大会記念式典

  午後3時よりビバリーヒルズのリージェント・ビバリーウィルシャーホテルにおいて、河野雅治在ロサンゼルス日本国総領事夫妻、 ジョージ・中野カリフォルニア州議会議員を始め多数の来賓の出席の下、北米大会記念式典が開催されました。アメリカ、カナダ、 日本、3カ国の国歌が斉唱される中、3カ国の国旗と淡交会旗が入場。冒頭に利休大居士、歴代宗匠、裏千家同門の物故者及び昨年、 9月11日の同時多発テロの犠牲者に対し黙祷が捧げられました。
  千 宗室家元は挨拶の中で、戦後のロサンゼルスを初めて訪れた時のことを思い起こされ、苦しい生活を送りながらも温かく迎えてくれたロサンゼルスの方々を例に、 心から仕え合うということに触れ、一碗を通してその精神を実践するように参加者に訴えられました。
  厳粛な雰囲気の中、半世紀に亘りアメリカ合衆国、カナダにおいて裏千家茶道の布教に貢献された功労者に家元より表彰を行なわれた後、 サンフランシスコ協会・広久寿会長が大会アピールを読み上げ、参加者は"千 宗室家元が育まれた茶道の精神を継承すること"、 "和敬清寂のもとで世界平和を実現すること"そして"感謝と喜びのこころをもってこの美しい地球を未来に受け継いでいくことに努めること"を誓いました。 最後に、淡交会の歌を誇り高く斉唱し、印象深い式典となりました。
式典で挨拶される家元
表彰式


ロサンゼルス協会主催歓迎晩餐会

  記念式典に続き、千 宗室家元始め参加者らを歓迎するロサンゼルス協会主催の晩餐会が華やかに行われました。 スイングジャズが流れる中、日本、アメリカ、カナダの同門社中700名が交流を深めました。