第28回学校茶道担当者講習会

研究テーマ
     「日本を身近に−今、茶道を通じて伝えられるもの−」



  6月15日(金)〜16日(土)の2日間、宗家・京都全日空ホテルを主会場に、第28回学校茶道担当者講習会を研究テーマに基づき開催し、学校法人理事長・学校長・教職員等95名が受講致しました。

 
【6月15日の講習プログラム】

開講式


  開講式では、津留健二元沖縄県教育委員会教育長から祝辞をいただきました。また、木戸崇夫淡交会常任理事から、裏千家の学校茶道への取り組みとその歴史、そして「一碗からピースフルネスを」の理念によって、茶道を通じて子どもたちを心豊かに育てることの大切さに等について、総本部報告が行われました。




 
基調講演 「学校茶道の課題」梶田叡一 兵庫教育大学学長・第4期中央教育審議会副会長

  このたび教育基本法では、新たな理念として「伝統・文化の尊重」等が盛り込まれ、今後改正される学習指導要領では茶道をはじめとする日本の伝統文化が教育課程に導入される予定であり、その果たす役割は重要との示唆をいただきました。






 
事例発表T「茶道を通じてもてなす心・感謝の心を育む‐日本の伝統文化に学ぶ全校的な礼法学習」 北村昌江 ノートルダム学院小学校教諭

  総合的な学習の時間で全校児童が茶道を学ぶ同校における茶道採用の経緯と内容、そして授業から部活動や土曜日の親子茶道教室への広がりについて発表がありました。




 
事例発表U 木下哲生 防衛大学校准教授

  同校に入学する留学生の日本語教育の中で実施する茶道授業内容や留学生に茶道を学ばせることの意義等について発表が行われました。




 
【6月16日の講習プログラム】

家元挨拶


  教育に携わる皆様にあっては、「茶道を通じて子どもたちに日本という国が育んできた文化をお伝えいただきたい。皆さんのひと手間を掛けるご努力が子どもたちにとっては喜びとなっていきます」と受講者を激励されました。

風炉薄茶点前の解説  倉斗宗覚今日庵業躰

  受講者が点前や客を務め、和やかな雰囲気の中、倉斗宗覚今日庵業躰から点前解説が行われました。




 
閉講式

  受講者を代表して、中野琵再嗣千葉県若草幼稚園理事長が修了証書を拝受。そして後藤俊廣松阪市立松江小学校学校長が謝辞を述べられました。
  また、来賓としてご臨席いただいた小関洋治前和歌山県教育委員会教育長からは「学生時代以来、宗家にお伺いし、裏千家茶道のみならず学校茶道への認識を新にする機会となった」との挨拶をいただきました。
  また、閉講式後、希望者は大徳寺聚光院利休居士墓参と拝観を行いました。