第37回学校茶道指導者研修会開催

研究テーマ
「学校茶道の原点を考える ―子どもたちに教え、伝えなければならないこと−」




  7月13日(木)〜15日(土)の3日間、宗家・京都東急ホテルを主会場に、第37回学校茶道指導者研修会を開催し、淡交会各支部学校茶道連絡協議会会員187名が受講しました。





【7月13日の研修プログラム】
  開講式

家元挨拶

  ご自身の大学生への茶道指導体験を踏まえ、「子どもたちが自分の良さを表現できない子が多くなってきている中で、茶道指導を通じて子どもたちの良い面を積極的に引き出して欲しい」と受講者を激励されました。







総本部報告 関根秀治裏千家事務総長・淡交会専務理事

  裏千家の学校茶道の取り組みの歴史並びに今後の方向、そして学校教育としての茶道の目指すものについて話しがありました。




基調講演 銭谷眞美文部科学省初等中等教育局長

  我が国における学校教育の歴史と初等中等教育の特色。そして教育基本法改正案では「日本という伝統・文化を尊重」という理念が盛り込まれた等、今後、学校教育の方向性について語られました。





意見交換会T・U
  学校種毎に8グループに分かれ、次のアドバイザーを座長に熱心に意見の交換が行われました。

  《座長》
大学・短期大学の部船生宗敏氏 東日本国際大学教授
高等学校の部浅沼 宗博氏 三重中京大学入試センター参与
高等学校の部村田宗彰氏 神奈川県立相模原高等学校校長
高等学校の部中原宗正氏 徳島県立新野高等学校教諭
中学校の部名取 宗康氏 千葉県立多古高等学校教諭
小学校の部永野 隆史氏 高知市追手前小学校校長
小学校の部波佐間宗清氏 下関市教育委員会教育次長
幼稚園・保育園の部山本 宗義氏 須磨浦小学校教頭・同幼稚園園長
                  

大学・短期大学の部 高等学校の部 高等学校の部


高等学校の部 中学校の部 小学校の部


小学校の部 幼稚園・保育園の部





【7月14日の研修プログラム】
 講義T 安部崇慶 兵庫教育大学大学院教授

「型」の習得と「気づき」の教育 ―伝統的稽古論の思想から―

  学校における教育方法と日本の伝統的な教育方法である稽古との対比の中から、地道な基礎的訓練・鍛錬による技術「型」の習得と学ぶ者の「気づき」に重点を置く稽古の思想は、現代教育の再生を考える上で重要と語られました。



 事例発表 神榮宗留 園田学園女子大学・女子短期大学茶道指導者

  10年以上、休部状態の茶道部の再生の経緯や工夫点についての発表が行われました。



 利休御祖堂、聚光院利休居士墓参・拝観、三門拝観

  宗家・大徳寺に移動し、4班に分かれて参拝・拝観を行いました。








【7月15日の研修プログラム】
 講義U 阿部宗正今日庵業躰

茶道を指導する上では、子どもたちの素直な心を引き出し、その個性を伸ばしてあげることが何よりも大切と語られました。




 全体会議

  名取宗康千葉県立多古高等学校教諭の進行により、意見交換会で発表された内容が発表されました。

閉講式

  関根秀治裏千家事務総長・淡交会専務理事から受講者を代表して出雲宗元淡路支部副幹事長に修了証を授与。そして青木宗寿東京第三西支部副幹事長が謝辞を述べました。3日間の研修会は、受講者にとって学校茶道への理解を深める機会となったことと思います。