レッスン風景

ホテルニューオータニ教室(水曜日)


レッスン風景6

 裏千家「初心者のための茶道教室」第20回目、今回が最後の回となり、許状授与式と閉講式記念茶会となります。

 まずは、許状授与式が執り行われ、淡交会東京第八南支部の奥村幹事長から、受講生一人ひとりに許状を手渡していただきました。頂戴した許状は初級のもので、「入門」「小習」「茶箱点」となりますが、今日から裏千家の一員となる許しを得たことと受け取り、身の引き締まる思いがしました。
 その後は、受講生のみで取り仕切る閉講式記念茶会となり、今まで習ってきたことの習熟度を発表する機会となりました。もちろん、水屋では、半年間、ご指導くださった先生の助けもあり、一緒にお稽古してきた仲間と共に、何とか無事に終えることができ、これからも茶道を続けていこうという気持ちになったお茶会となりました。

 受講する前は、茶道というと点前などの所作を学ぶものと思っていましたが、受講回数が進むにつれ、いかに場を共にする方々が気持ちよく、楽しい時間を過ごせるように配慮することのように思えてきました。そして、その様な心意気を眼に見える形で示す方法として所作があり、礼儀作法があるように思えてきました。
 今度は、受講生それぞれが、場を変えて、茶道を続けて行くこととなりますが、いつか皆で同窓会茶会をしたいと話しながら、裏千家「初心者のための茶道教室」修了となりました。


レッスン風景5

 「初心者のための茶道教室」第17回目になります。
 これまでは薄茶点前のお稽古をしてきましたが、今回は先生が点てて下さった濃茶を頂戴する「濃茶体験」をしました。

 先生が行う濃茶平点前の所作を拝見します。薄茶とは全く違う動きに見入ってしまいました。特に使う抹茶の量が桁違いでした。小さな壷の形をした茶入から、たっぷりの抹茶を濃茶用の茶碗・楽焼に入れます。それにお湯を少しずつ加えながら練っていくと、室内にはお茶の芳しい香りが立ち込めてきます。
 小茶巾の使い方や茶碗の受け渡し方など、薄茶と異なる客の所作も教えていただきました。茶碗を手にとり一口頂戴すると、濃厚でなめらかな口当たりで、思いのほか渋みもなく、お茶のポタージュをいただいているような感覚でした。

 先生からは薄茶と濃茶を対比することで、濃茶の特徴を教えていただきました。薄茶は「点てる」で、濃茶は「練る」。濃茶用のお抹茶は薄茶のお抹茶とは違い、茶葉を収穫する時期が短く、かつ少量となるため高価であると教えていただきました。
 この初心者教室のお稽古も、残すところあと3回となりました。最後までしっかりと集中してお稽古に取り組んでいきたいと思います。


レッスン風景4

 「初心者のための茶道教室」第11回目になります。

 4月から始まった教室も後半戦に入り、棚を使ってのお稽古となりました。まずは先生から棚の説明を受けました。天板と地板が共に丸く、二本柱の小棚が丸卓(まるじょく)、天板・中棚・地板の板が四角く、四本の柱があるのが更好棚(こうこうだな)と教えていただきました。丸卓の場合、天板が丸型で「陽」の形なので、柄杓の合は伏せて「陰」の形に飾り、四角い更好棚では反対に、つまり、天板が「陰」なので、合は上を向けて「陽」の形に飾ると教えていただきました。

 さらに今回からは、拝見の問答がお稽古に加わりました。まず棗と茶杓、それぞれを正客の前にお出しする所作を学びました。その後亭主と正客の、お道具に対しての問答となりました。
 盆略点前、薄茶平点前、立礼式、そして今回から加わった棚点前。それぞれの所作の重なる部分、異なる部分があり、回を追うごとに複雑になってきています。しかし基本となる所作、構えの姿勢や帛紗さばきなどは、その分繰り返しおこなったことで慣れてきたと感じられます。
 先生のご指導なしには難しいと感じる所作はまだまだありますが、いつかは独り立ちできるように、引き続きお稽古に取り組んでいきたいと思いました。


レッスン風景3

 裏千家『初心者のための茶道教室』第7回目になります。ホテルニューオータニの茶室「清静庵(せいせいあん)」には、立礼式用のテーブル(御園棚)があり、今回は、立礼式でのお稽古でした。

 お茶碗、お棗、建水、柄杓等、お道具はいつもと同じですが、椅子に座ると目線の位置が高くなるので、全く違う感覚になります。特に、柄杓を風炉に置く時、建水に湯水を捨てる時、お茶を点てる時のお茶碗の押さえ方が、畳の上とは違う感じでした。 所作は、基本的には、畳の上で行う平点前と殆ど変わりませんが、始まりと終わりの挨拶は客も亭主も互いに立ってすること、椅子へ座る際の出入のしかた、御園棚の扱いなどが違っていました。

 まだまだ、違いはあるかと思いますが、もっと明確に理解するため、更なる精進をしていきたいと思いました。


レッスン風景2

 裏千家『初心者のための茶道教室』第3回目になります。
 ゴールデンウィーク明けであり、元号が令和に変わった最初のお稽古ですので、再スタートという感じになりました
 今日のお軸は「稽古とは 一より習ひ十を知り 十よりかへる もとのその一」でした。まず先生からこの軸の意味を教えていただきました。
 「稽古とは一から順を追って十まで進み、その次、再び初めの一に戻るのである。」
 これからのお稽古もこの言葉の様に進んでいきますので、そのつもりでこれからのお稽古に努めて下さい、と解釈しました。

 その後、受講生全員に盆略点前のお道具が配られました。これから割り稽古を行っていきます。帛紗等を持ちながら、手をどのように曲げたり、伸ばすのかを見よう見まねで行います。やはり、初めての所作ですので、ぎこちなくなります。さらに先生から、どのようにすれば所作を美しくすることができるかまでもご指導いただきました。そして来週はこれらの所作を、順を追って、通しで行わなければなりません。そのため順番も覚えていかなければなりません。頭の中は、ほとんど混乱状態でした。

 しかし、その時に軸の言葉が頭に過ぎります。「稽古とは 一より習ひ十を知り 十よりかへる もとのその一」です。
 繰り返すことで、徐々に進歩していくことを信じるしかないと思いました。


レッスン風景1

「初心者のための茶道教室」開講です。
 ご指導下さる先生方の紹介から始まり、最初に印刷物が配られました。そこには、大きな文字で、利休居士道歌「その道に入らんと思ふ心こそ我身ながらの師匠なりけり」と書かれています。

「まずは、この場に居て”茶道に入門した”という事に価値があり、自分自身の”やる気”を大切にして行きましょう!」という意味だと解釈しました。

 その後は、各自が持参した道具の確認と説明、お辞儀の仕方(真・行・草)、席入りの仕方、帛紗の扱い、お茶・お菓子のいただき方を学んでいきます。普段の生活では、無意識に行っている”立つ”、”座る”、”歩く”、”食べる”、”飲む”を、茶道による所作で意図的に行います。我々受講者にとっては、どれも初めての経験だったので、この基礎中の基礎を大切にしたいと思いました。

 初日であり、先生と受講生の初顔合わせのためか、まだまだ和みはなく、緊張感のある2時間でしたが、暖かくも真剣に指導して下さる先生の期待に応えるためにもがんばっていきたいと思いました。


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