「かわいそだから
逃
(
に
)
がしておやりなさい。」
「でも、せっかく
捕
(
つか
)
まえたのですから。」
お
供
(
とも
)
の
侍
(
さむらい
)
は
残念
(
ざんねん
)
そうに
言
(
い
)
いました。
「いいのです。
敷物
(
しきもの
)
などいりません。」
そう
言
(
い
)
いながらお
姫
(
ひめ
)
さまは、ふんわりとうつぶせに
倒
(
たお
)
れてしまわれました。
…半分までぬく…
「たいへんだ、お
姫
(
ひめ
)
さまが
倒
(
たお
)
れてしまわれた!」
「
長
(
なが
)
い
旅
(
たび
)
できっとお
疲
(
つか
)
れなのだ。」
「そうだ!
峠
(
とうげ
)
のお
寺
(
てら
)
で
休
(
やす
)
んでいただこう。」
家来
(
けらい
)
たちはあわてて
出発
(
しゅっぱつ
)
しました。
狐
(
きつね
)
のことなど、
忘
(
わす
)
れてしまったようです。