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山の国の夏は短く、秋がかけ足でやってきます。空は日増しに高くな り、今日も青く澄みきっていました。
狐のこん太は、峠の草むらを元気げんきにとびはねていました。
…少し間をおいて…
「おや、あれは何なんだろう?」
こん太たは、ふと足あしをとめて、峠とうげの坂道さかみちを見みおろしました。
…ゆっくりぬきながら…
麓ふもとのほうから、一台いちだいの輿こし*をまんなかに、馬うまに乗のった人ひとや歩あるいている人ひと、荷物にもつを積つんだ馬うまが、ゆっくりゆっくりと登のぼってきます。
輿こし*
屋形の内に人をのせ、その下にある二本の長柄で肩にかき上げ、または手で腰の辺にささえて運ぶ乗物。
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